形のお話①(具体性と抽象性)
今回はコードホルダーとICONハンガーについて、
形のお話をしようと思います。
物の形というのは、
よく言われる「第一印象」ともあるように、
真っ先に
好きか嫌いか、面白いかなど、
それだけで欲しいと思える目的にもなる大事な要素です。
コードホルダーは、
ヴァイオリンやチェロなどの弦楽器のようなフォルムをしています。

イヤホンを巻ける用途を表すために音楽に関連付けています。
(そのような楽器が好きな方にキュンと思わせる、そういった
狙いもあったりします。)
また、くびれの部分にコードを巻きつけると外れにくくなるという実用面でのメリットもあります。
ただ、もし形がより具体的な楽器の形であった場合、
例えばコントラバスとします。
(特に何の恨みもございません。一例として)
どうでしょうか、ギタリストは欲しいと思うでしょうか。
ギター型なら考えたのに
と思われるかもしれません。
ヴァイオリン奏者には、ヴァイオリンは無いんですか?、と。
(コントラバス奏者には、形がおかしい、と。)
また、こういった道具があるのかと実用面で興味をもっていただいた方にも、
専門性の高い形であると、ずっとハードルが高くなってしまいます。
(「これはコントラバスの形です。」「は、はあ、そうなんですか。」)
このように、良いことがありません。
(様々な楽器を形取り、種類を増やす場合はいいと思います。)
形が具体的であればあるほど、好みが分かれ、選ばれにくくなってしまいます。
○○のような、○○っぽい、という形であると、
初めて見たときに考える隙を与えてくれます。
深く考えなくても、あっ、と気付く、
小さな遊びを設けるようにしています。
これは、ブログ「BOUND BEANS」で述べた、
選択の幅とも通じることでもあります。
→形のお話②(具体性と抽象性)へ続きます。